コンビニで売ってる消しゴムが残り一個だった話

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 ミミズをぶちぶち引きちぎってたら、気持ち悪いって言われた。  残酷だ、酷い、って。  でも、別に酷いことをしようと思ったわけではなかった。何か落ちてるから拾った、長いからちぎってみた、ってだけだった。 「みーちゃんは、馬鹿だよね。馬鹿なのに可愛い顔に生まれてよかったよね。セックスできるしね」  中学の時、初めてできた彼女にこう言ったら泣かれてほおを叩かれて、別れた。  好きだったのに。色が白くておっぱいもやわらかかったから。  彼女も僕のことが好きだって言って裸にまでなって、あんあん声をあげてたくせに。  でも、今になって思い出せるのは最後の泣き顔が不細工だったことくらいだ。  どうやら僕は他人と考え方が違うらしいと気付いたのは最近になってのことだ。
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