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思い出
僕達は改めて自己紹介をすることになった。
紅「俺は紅。アンタの双子の弟だ。」
『・・・僕は白兎。』
紫乃「僕は紫乃だよ。僕達は皆幼なじみで親友なんだ。」
そこまで言った所で僕は蒼が何か言う前に口を開いた。
『蒼、ごめんなさい。』
そう言って頭を下げたまま動かない僕に蒼は驚いている様だった。
『蒼は車に轢かれそうだった僕を庇って一緒に轢かれたんだ。・・・なのに僕のせいで蒼の大事な思い出を奪ってしまってごめんなさい。』
蒼はその後黙っていたけど少し経って僕に頭を上げて欲しいと言った。
蒼「白兎君が謝ることは無いよ。俺が勝手に庇ったんだから。白兎君は怪我、大丈夫?」
『僕は蒼が庇ってくれたから。』
蒼「そう、良かった。」
『・・・え?』
蒼「君のことはまだよく分からないけど、でも、俺が命を懸けて助けようとするほど君が俺にとって大切な存在だということは分かる。」
蒼「・・・だからごめんなさいじゃなくて違う言葉が欲しいな。」
『・・・っ、あり、がとう』
蒼「どういたしまして」
そう言って笑った蒼は男の僕でも見惚れるくらい綺麗だった。
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