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......ああ、大好きなパパとママ。
それから、ああそうだ。
確か山の一番高い所に車が止まり、ママがドアを開けてくれた時私は思い切り飛び出した。慌てて私を止めるママにも構わずそのまま一目散に茂みに向かって走り出したんだ。
だって誰よりも早く幻の黒百合を見つけたかったから。
もし、黒百合を見つける事が出来たなら、きっと何かが変わると根拠のない確信を何故だか持っていた。
パパに抱きしめてもらえる。
ママにも褒めてもらえる。
泣くか寝るしかしていないアイツよりも、私がどれだけ2人の役に立てるのかを見せつけるチャンスなんだと。
また愛してもらえるはずだって。
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