私の後悔

1/1
前へ
/17ページ
次へ

私の後悔

 どうしよう。  どうしよう。  どーうしよーう……。  今の私の感情は、嬉しい反面、困惑反面……。  私の考えが甘かった。  川海くんを甘くみていた。    川海くんの誕生日を知った時、何かお祝いをしたいと思った。  それをキッカケに仲良くなれるかもしれないし、この気持ちに理由がつくと思ったから。  でも、ただ、「おめでとう」と言うだけは、華が無いし……と作戦を練っていた。  そんな時、文芸部のテーマが「花言葉」に決まった。  花言葉なんて、今まで気にしたこともなかったけど、調べてみるとロマンチックな意味があって、わくわくした。  中には、私の今の気持ちを上手く言い表したものもあって、これをプレゼントしようと考えた。  作戦を練っているときは、楽しかった。  川海くんは、この謎が解けるかな。  私の小細工に気がつくかな。  夜も眠れない程、夢中になった。  だから、川海くんが、謎を全て解いてくれたことは、とても嬉しかった。  気持ちを()んで、くれたんだって。  でも、私の気持ちが、恋なのかは、いまいちピンとこない。  それなのに、川海くんは真っ直ぐ気持ちを伝えてくれた。  でも、まだ、私には、同じだけの気持ちを返すことはできない。  はっきりしない、この気持ちに名前がつくまでは。
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加