私の想い

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私の想い

 私、河山(かわやま)沙夜(さよ)には、気になっている人がいる。  その人のことを考えると、心がむずむずする。  その人と、話している時は、心がほかほかする。  その人によって、私の心は大きく揺れ動く。  些細な言動一つ一つが、気になって、目で姿を追ってしまう。  今まで、勉強に生きてきた私にとって、これは初めての感情であり、どうしたらいいのか、皆目見当がつかない。  世の中に出回っている物語の主人公は簡単に、このような感情を『恋』と呼び、相手を振り向かせるために行動を起こすのだ。  しかし、私は確信が持てない。  本当に、相手のことが好きなのか、  自分は相手にどうしてほしいのか、  どうなりたいのか、分からない。  だから、その人を試すことにした。
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