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……しまったな。冷蔵庫の中身を確認しておくの忘れたな。
【今日使わなきゃいけない食材って何かあったっけ?】
迅くんにメッセージを送った。
迅くんというのはわたしの夫だ。わたしと同じく、結婚するまでは実家に住んでいた。
【急ぐものはないけど、今日はじゃがいも消費しようと思ってた】
すぐに返事が来た。迅くんは今日もご飯作ってくれるつもりなのだろうか。
平日は早く帰ったほうがご飯を作るという暗黙のルールがいつの間にかできていた。迅くんの会社はホワイトなのか、ほとんど残業がない。わたしだってほとんど定時で帰っているというのに、家に帰るとすでに彼が晩ご飯を作ってくれていることがほとんどだ。
とってもありがたいことだ。でも、わたしだって料理したい。彼のためにご飯を作ってあげたい。一緒に住み始めて半年。まだまだ新婚である妻の願いとしておかしなものではないだろう。……それに、このままだとわたしより迅くんの料理スキルが上がってしまう。それはちょっと悔しいじゃないか。
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