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気持ち悪くてごめんなさいと、震える声が耳に届いた直後、三上は宮部の両耳を両手の平で包み込み、柔らかな唇に吸い付いた。
唇の隙間から舌を押し入れ、宮部の舌を絡め取ると、宮部は小さく呻き声をあげた。かまわず吸い上げ、角度を変え、貪るようにキスを繰り返す。口角をなぞり、歯列に舌を滑らせると、宮部の身体が震えた。言葉を発しようとする宮部の唇を塞ぎ、口内を犯し続ける。
唾液が絡まりあう水音と、宮部の口から漏れる荒い息づかいが、テレビの雑音をかき消してしまう。紅潮した宮部の顔を見下ろしながら、三上は興奮した。
宮部の耳を覆っていた両手を頬から顎へ、脇腹へと滑らし、宮部のスウェットへ手をかけると、宮部は身体をよじりながら小さく抵抗を始めた。
「か、係長、えっ、ちょ、待っ」
宮部の言葉を待たずに引き降ろすと、グレーのボクサーパンツにくっきりと膨らみが浮き上がり、黒く染みをつくっていた。更にパンツへと手をかけたところで、待ってくださいと叫び声があがった。
「な、な、何をしようとしてるんですかっ」
「セックス」
一言で返すと、宮部はひええと喉から叫び、首を横に振り出した。
「無、むむむ無理です僕、こ、こんな事をしたのも初めて」
初めて、と言われ、ハテと首を傾げた。
「何が初めてなんだ」
「キ、キキ、キ、キスとか」
三上は耳を疑った。キスが初めて。
「じゃあこっちは経験無しか」
小ぶりな尻を両手で掴むと、宮部は捕獲された小動物の如く全身を硬直させ、ひゃっと声をあげた。無理です無理ですとうわ言のように繰り返す小動物の小尻を揉みしだきながら、ここは時間をかけて開発していくかと思考を巡らせた。むくりと身体を起こし、宮部の身体も抱き起こす。
「悪かった」
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