目覚めたら、妻が豹変した(ローデリヒ)

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 それが失敗だったのではないか、と思ったのは結婚してからだったが。  アリサ・セシリア・キルシュライトは嫁いで来る前は、隣国のマンテュサーリ公爵家の令嬢だった。  一時期、隣国の王太子の婚約者に内定しているとの噂があったが、結局隣国の王太子の婚約者だと発表されたのは別の公爵家の令嬢。  それならばアリサに求婚したとしても、なんのしがらみもあるまいーーそう思っていたのだが、これがありまくりだった。  どうやら、アリサが隣国の王太子の婚約者に内定していた事は本当だったらしい。発表がまだだっただけで、発表予定時期や結婚予定時期までもが綿密に計画されていた。  ここまで話を進めておいて、何故王太子の婚約者でなくなったのか。  それはとある噂が隣国の社交界を賑わせたからであった。
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