目覚めたら、――誰?

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目覚めたら、――誰?

「おめでとうございます。奥様はご懐妊されています」  起きたら白髪の知らないおじいちゃんにそう言われた。  ……え、誰? 「ほ、本当か……?!嘘を言っているんじゃないだろうな?!」  優しそうなおじいちゃんに詰め寄ったのは、おとぎ話から抜け出てきた王子様そのまんまな金髪碧眼のイケメン。ワイシャツにシンプルなベストを着ている。  ……え、こっちも誰? 「何故嘘をつく理由があるのですか?素直に喜んではいかがですかな?」  おじいちゃんが眉を寄せて、険しい顔付きでイケメンを見る。イケメンはその剣幕にたじろいだ様だったが、やや困惑した顔つきで私とおじいちゃんを見比べて断言した。 「だが!彼女と子供が出来るような心当たりは一度しかないんだぞ!!」  指名された私は、ベッドに横になったまま恐る恐る手を挙げる。 「あの〜、すみません。ちょっと、いいですか?」 「なんだ?」  眉間に皺を寄せて威圧的に見てくるイケメン。顔が良いと迫力あるなあ、とどうでもいい事を考えながら、私はずっと思っていた疑問を口にした。 「あの、お二人共、どちら様ですかね?」 「……は?」 「奥様?」
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