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そんな私を最後に追いこんだのは、お母さんとお父さんの表情だった。二人はまるで化け物を見るかのように私を見ていた。恐怖に満ち足りていた。我が子に向ける目では、なかった。 「…ご、めんなさ…」 私は家を飛び出した。二人はどんな顔をしただろう。もう、どうでもいいや。あの二人が私をどうでも良いと思うならば、私も二人への気持ちを捨てよう。 いつか仲良くなるだろう、なんて希望を捨てよう。 どこに向かうか、なんて決めていなかった。ただただ泣いて、走った。私は、こんなに泣き虫だったのか。溢れる涙を拭く気力もない。 息が次第に上がってくる。 気がついたら、彼の家の前に立っていた。 「須賀」という表札を見て、顔を上げる。ちょうど、ここから顔をあげると見える部屋が遥生の部屋だった。 電気はついていないようだ。遥生はその部屋にはいないようだった。
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