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パラレルワールドという言葉には、しばしば縁があった。
君と話をするうちに、度々出てくる単語だったからだ。
あるわけがないと、わかっていた。結局、自分には自分しかいないことも。
しかし、そういう世界があることを心のどこかで期待している自分が居たのだろう。
今の自分とは違う世界線を生きる自分。その人はちゃんと幸せだろうか。君の隣で笑えているだろうか。
たとえ自分が辛くても、君が近くにいればいい。それ以外は何も要らないのだ。
やっと、君を、中心にいる君を忘れられたというのに。
永井 菜々がいなくなって、1825日。
君はまた、突然目の前に現れた。
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