2.盛夏

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「パママンパ?」 プックンが声をかけるとパママンパはとび上がった。 やっぱり、パママンパだった。 「パママンパ、何をしているの?」 プックンがかけよろうとすると、パママンパはかすれた声で叫んだ。 「お願いだから、来ないで……!」 プックンはびっくりして立ち止まる。パママンパが泣いている。それにとっても、苦しそうな声だ。 プックンは悲しくてたまらなくなった。 「パママンパ、どうしたの。パママンパが来てほしくないって言うのなら、ぼく、そっちへは行かないよ」 プックンの目からポロリと、熱いしずくがこぼれ落ちる。 「でもぼく、ここにいるよ。パママンパが泣き止むまで、ぼくずっと、ここにいるからね!」 プックンは大声を出す。叫んでいるのか泣いているのか、プックン自身にも分からなかった。 ポロポロと、涙がどんどんあふれてしまう。プックンの腕8本全部を使ってもぬぐいきれない。 プックンがしゃくり上げると、ふわり、と温かい触手に包みこまれた。 「ごめんね、プックン……。パママンパ、ひどいことを言ったね……」 パママンパがプックンを抱きしめて泣いている。 プックンのほほに流れるのはどちらの涙だろうか。
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