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挨拶代わりに他愛もない話をすると、
「さて」という感じでお互い居ずまいを正して向き直った。
目を見合わせると、どちらからともなく「むふふ」と笑いが漏れる。
「ずいぶんおきれいになられましたなあ、なつみさん」
「そういうしょうこさんこそ、めっきり可愛くならはってえ」
「なんで舞妓さんみたいな口調やねん!」
2人で笑い転げる。
実際、なつみは肩下くらいだった髪を長く伸ばし、
色を暗めのアッシュにして、ごくゆるくパーマをかけ、
眉を整え、ツケマとシャドウを駆使したメイクで一重の目をカバーし、
唇が際立つように濃い色味のリップペンシルで唇の輪郭を取り、
グロスで艶感を強調した今日のメイク&出で立ちは
半年前の田舎くささとは比ぶべきもなく、垢ぬけていた。
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