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私と妹の久美は2歳違いだ。
私が6歳、久美は4歳。
私も久美もお母さんが大好き。
お母さんが夕ご飯の後片付けを終わらせて、よっこらしょと
座る瞬間を私も久美も待ち構えている。
お母さんの膝の上に座るために!
でもいつも久美が座っちゃう。
しょうがないから私はお母さんのそばに座って、
お母さんにもたれかかってお話を聞いてもらおうとするんだけど、
久美はお母さんの膝の上からお母さんの顔に自分の顔を近づけて
お話するんだもの。
話しかけてもお母さんは
「え?ちょっと同時に話されても聞かれないわよ~」と
困ったように言って私の話はほとんど聞いてくれない。
ある日わたしはどうしてもお話したいことがあって、
いつものようにお母さんにもたれかかりながら、
ちょっと強めにお母さんの服を引っ張ってみた。
「ねーねーおかあさん!」
でも久美も自分の話をやめない。
ちょっとは私に話させてくれてもいーじゃない!
私はもう一度
「ねーねー」とお母さんの服を引っ張ってみた。
お母さんはその日ちょっと体調が悪いみたいだった。
なので余裕がなくなっていたのかもしれない。
「もう服ひっぱらないでよ」
と、苛立たしそうに私に怒った。
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