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それは3年前に始まった
「村長、なんだか村に知らない奴らが来てるの知ってますか?」
「あーあれか、『鬼灯の』なんちゃらって小説を映画化するとかのスタッフか?」
「それ!さすが村長。何で知ってるんです?」
「YouTubeでリークされてるだろ」
「それは知らなかった…。てか、それで、それのロケ地をウチの村と高崎村のどっちかを選ぶみたいなんですよ」
「まじか!?それはホラ、経済とか観光とか、いろいろ恩恵に預かることができちゃうやつか?なんちゃら効果みたいな」
「そこは詳しくないんだな…でもまぁ、それですね」
「高崎村には負けられないな!」
「うん。そこで、策を練る必要があると思うんですよ」と、この村には意味のない広報課の山代が声を小さくして言った。
「ホラー映画ってことなので、ロケハンが来たらソレらしく振る舞えば絶対に有利になると思うんです。どうでしょう?」
「ホラーっぽく?」
「村が戦慄の地と化すようなホラーが多いんだから、それを見本にするんですよ」
「ほう。で作戦は?」
「ふっ、任せてくださいよ。お代官、お耳をお貸しくぁださい…」
「山代、お前も…」
「あ、そのクダリは長くなるので、やめましょう」というと、山代は村長の耳元に顔を近づけた。
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