罪悪感

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 私の視界にはいつもバケモノがいる。脳味噌に手が生えたようなそれは常に私を罵倒した。  私がそれに気付いたのは中学生の頃だ。初めは小さく、罵倒をするだけだった。嘘を吐く度に、悪戯をする度にそれは肥大し、私はそれを意識する度に心が軋んでいった。時たまそれは私を操り、衝動的な行動を繰り返させた。周りから奇異な目で見られ、わたしはまた嘘を吐いた。  私は一人になりたくなかった。だからこそ。  その奇妙な生物は、今では視界を遮るほど肥大し、私はそれを無視できなくなった。困惑しているとそれは「今こそ死ぬべきだ」と言った。父のように、激しい怒りを込めて。    私は父に逆らえない。彼が激しく叱咤する。私はそこから逃げ出すように、冷たい窓から飛び降りた。
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