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「はぁ・・・・・・」
海軍出身故に海軍贔屓の親衛隊長、そういう視点で選んだか・・・・・・。
「彼と話がしたい。デブリ終了次第呼び出してくれないかね?」
「承知しました。」
基地司令室
「ケンサキ特別少尉、入ります!」
ドアを開くと基地司令スティグソン中佐と身長190はあるであろう大柄の白髪老紳士が座っている。
「ケンサキ特別少尉、こちらは王族親衛隊長、ヘーグバリ元海軍大将だ。」
「君がケンサキ少尉か!待っていたよ。という訳でスティグソン中佐、」
「はい。ケンサキ特別少尉、貴官を王族のエスコートパイロットに指定する。期間は無期限。職務に邁進せよ。」
「は・・・・・・はい!?じ、自分がですか!!?」
「聞けば君は元海上自衛官。儀礼慣れはしているだろう」
「最終階級は海士長でありますが・・・・」
「艦に乗ってたのだろう?充分だ。という訳でよろしく頼むよ。」
目の前のオッサンはポンと肩を叩きながらご機嫌で帰っていった。艦不適格の烙印を捺され、佐世保陸警隊(いわゆる基地警備兵)に居たのだが。
見送りから戻ってきたスティグソン中佐がため息をつく。
「・・・・よりによって分屯基地同然のこの基地のパイロットを指定とは・・・・」
「異動ですか?自分は・・・・」
「いや、王族の外遊の都度そっちのエスコートに回ってもらう。詳しくは追って説明しよう。戻って良いぞ」
「はっ・・・・失礼しました」
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