プロローグ 

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 ・・・・・・めんどうな事になってきた・・・・・・。いや、栄誉な事ではあるのだけれど。    チャリを漕ぎ、滑走路端の堤防に登る。水面に見える小魚を見つめながら、今後を案じた。  このテルシャ王国は北海に浮かぶ小さな島国。如何なる時代においても、永世中立国として大戦から巻き込まれずに国家を維持出来た。  他者に依存せず、自ら国と王を守るという伝統から、外遊においても自国戦闘機のエスコートを付けて相手国に赴くのも伝統となっている(流石に距離と相手国によるため、寧ろ友好国に自国戦闘機と共にお邪魔するというおかしな状況になっている)。  国民による国防への意識は高いものの、充実した福祉と引き換えに軽くはない税金により若者は国外へ脱出。日本人である俺が空を守る要職に就いている。流石に士官学校は出てないため、ただの少尉ではなく、「特別」がついた少尉だが。  俺は、剣崎光一。今年も仕事でエギング(イカ釣り)のシーズンを逃したパイロット兼釣り好き。TACネーム“EGIE(エギー)”。  
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