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2対2、つまり4人でわんわんやっていると、さらに玄関口に一人の老人が顔を出した。
「何を騒いでいるんだね」
「あっ、大家さん!」
不動産屋の2人が同時に声を上げて頭を下げた。私も慌ててにっこり笑顔を向ける。大家さんの心証は大事だ。
「……そういう事情なら」
大家さんは話を聞くと、にやりとした。
「わしとしては、ちゃんとした人に入ってもらって、家賃をもらえればそれでいい。メープルさんだろうがコーエーさんだろうが関係ないですからね。じゃあ、こうしましょう。当事者のお二人で気のすむまで話し合ってもらって決めてもらうのが一番じゃないですか」
全員が絶句した。こんな展開になるとは。
誰も何も言わないでいると、さらに大家さんは畳みかけるように言った。
「嫌なら、じゃんけんで決めてもらう。恨みっこなしでしょ」
「それはいや!」
私は叫んだ。私はじゃんけんがめちゃくちゃ弱いのだ。
「それでは、話し合ってください」
やむを得なかった。
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