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黒のベンツの後部座席に乗り込むのは、5ヶ月の子を身篭る玲ちゃんと煌牙と、そして煌弥。
白のベンツには、俺と拓海。
涼はバイクに乗り、先陣を切る。
先に涼が煌蓮総本部から出て、その後ろをバイクに乗るメンツ達が続く。
そして、メンツ達が乗るワゴン車が数台走り出すと、その後ろを黒のベンツが走り、黒のベンツの後ろを、俺と拓海が乗る白のベンツが走る。
煌蓮と言う組織団体が出来てから、こんな大掛かりな行動は、駅のロータリーの爆竹の件から数年ぶりだ。
あの時、煌弥の案に従った俺達は、爆竹を使ってライフラインを止めた。
煌弥は、やはり考える事が違う。
無人島を購入した事も、自ら船舶免許を取った事も、煌弥だから出来た事。
そして、現在24歳の煌弥の隣には、煌弥が唯一執着した玲ちゃんが居る。
全ては、玲ちゃんが煌弥を庇って、撃たれた事から始まった。
まぁ、それは違うと玲ちゃんは否定したけど、どちらにせよ玲ちゃんが撃たれたのは確かだし、出会うべきして出会った煌弥と玲ちゃん。
2回脱走して、3回目は完全に消えていた玲ちゃん。
まさか、煌牙を産んで育てているとは、誰も想像していなかった。
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