焼き鳥屋にて

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「お友達からならいい」 「お友達ってなんだよ」  笑うと細くなる目はなかなかポイントが高い。頭も良さそうだし、モラルもありそうだ。リハビリにはうってつけなのかもしれない。 「はい」  友里は連絡先を交換するために、スマートフォンを開いた。  梅乃のことを好きなら、無理矢理襲ってくることもないだろうし、そばにいれば梅乃に変なことをしないか見張るにもちょうどいい。  青木は友里のスマートフォンに自分の番号を入れると、通話を押したあとしばらくして切った。 「友里ちゃんもそれ登録しといてね。俺も登録しとくわ」  青木がテーブルの上に手を出した。長くてきれいな指に、友里はしばしの間見惚れた。 「握手しようぜ、取引成立の」  友里が手を伸ばすと、温かい手は優しく握った。 「よろしく友里ちゃん」 「よろしく」  こうして二人は、知り合いから友達以上に関係をランクアップさせた。  悪くはない。  友里の胸は高鳴り、想像できない近未来にわくわくしていた。
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