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先に歩いて行く後ろ姿を見ながら、夢を見ている様な感じ。 「世間は広いと言う事でしょう。私でさえ、女だとは見抜けませんでしたからね」 高津さんの言葉に軽く頷く私は、お父さんの部屋の前を通り過ぎる。 その時に聞こえてきた声は、忘れる事が出来ない声。 織田組組長代行であり山城組組長の山城健成さんの事を想い出した。 なら、あの人は、山城健成さんの奥さんと言うのは間違えではない。 疑う事はしていないけど、不思議な感覚と言う感じなのかも。
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