第二章 偏見。そして、事件。

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 3年生になった大翔は、受験のプレッシャーからか、しばしば情緒不安定になった。 「ああもう! 解んねぇよ、こんなの!」 「大翔くんなら、大丈夫だって! ほら、もうすぐ解けるから!」  そう言って、癇癪を起す。 「でも、問題が何訊いてるのかも、解んねぇんだもん……」 「落ち着けば、解るよ。もう一度、読んでみよう、ね」  こう言って、涙をこぼす。  そして、さらに深い関係を楓に求めるようになっていた。 「先生、はぁ、はぁ、気持ち、い? なぁ、俺、巧い?」 「ん、ぅんんッ! いいよ、すっごく気持ち悦いよ。大翔くんっ」  腹這いで、後ろから貫く大翔に身を任せる楓。  勢いだけで突いて来る少年の性は、粗削りだがその必死さが愛おしかった。  正直、痛いし、辛い。  だが楓は、大翔の好きなようにやらせていた。  きっとこれが、彼の唯一のガス抜きなんだ。  そう考えて、揺さぶられていた。 「んッく! 先生、ナカ出ししていい? いいよな!」 「いいよ、早く来て」  喉奥で唸りながら、大翔は射精した。  体内に注がれて広がる精の温かさを感じながら、楓は熱くなった頬を両手で覆った。 「ふぅ。はぁ、あ……」  やっと、終わった。  週に4回、そんなことを繰り返していた。
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