7.見つけた幸せ

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「え!?あ、す、すいません!!・・・って、え!?今どこにいるんですか!?」 『署の入り口』 「えっ!!?」 蒼佑さんが、ばっと顔を前に向けた。 その視線の先には、いつからいたのか、市谷さんが腕を組んでこちらをジロリと睨んでいた。 『いいから。通報される前に早く来い』 「は、はい!」 彼がピッと電話を切る。 その表情は完全ショック状態で、「ガーン」と顔に書いてあった。 「やばい・・・。いつからいたんだ」 「・・・ふふっ、降りるね」 「あっ!ご、ごめん・・・!なんか情けない最後になって」 「ううん。いいの」 肩を落とす彼の頬に、私は軽くキスをする。 すると水を得た魚のように、彼の顔が明るくなった。 「あ、また怒られちゃうね。じゃあ、ありがとう、送ってくれて」 「う・・・うん!千穂ちゃん、好きだ!!」 車を降りて手を振る私に、彼は名残惜しそうに愛の言葉を叫んでくれた。 「私も」と言ってドアを閉めると、私は再び手を振った。 彼の車を見送って、門に佇む市谷さんに会釈する。 すると、市谷さんは見たことのない優しい顔で、私に笑いかけてくれた。
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