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「みんな、お疲れさまぁ〜」
0時30分
そろそろ解散組と二次会組に分かれるか、という誰かの一声でそれぞれが帰り支度を始めた
その中にはもちろん僕もいて、いそいそと片付けを手伝い隅によけていた鞄を手に持ち立ち上がる
「えー!城崎くん、次行かないのー?!」という酔っ払いさんたちの叫び声を聞きながら、僕はぺこぺこと頭を下げた
すみません、ごめんなさい、僕はもう帰りたいですごめんなさい
心の中でも謝りながら、お会計も無事にすんで僕は皆とは真反対の道を歩き始めた
「ふぅ…、疲れた」
居酒屋のあった場所から僕の住んでいるアパートまで徒歩15分ほど
火照った体と重たい足を引きずりながら、一度大きく息を吐いた
軽いはずの鞄が重い気がする
…早くお風呂に入って、早く寝よう
それから明日は、どっぷりたっぷり寝てやろう
よし、そうしようそれがいい
あまり働かない頭の中でごちゃごちゃ考えながら歩いて角を曲がると、街灯の少ない道の先に古びたアパートが見えてきた
見慣れた外観にほっと一息ついて歩みを進めていれば、どことなくいつもと雰囲気が違う気がした
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