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「……ユーキ様、」
「あぁ。……あの少女に違和感を感じたのだろう?」
「えぇ…。何となく、こう……」
「………コーデリア、いいか。……アイツは俺と同じ、異世界人だ」
「えぇ!?」
「俺は召喚されて見た目が少々変わった話はしたことがあるだろう。俺は元々、黒い瞳に黒い髪を持っていた、と」
「この世界ではあり得ない、同色の髪と瞳、でしたよね」
「……アイツは同色だった。そして、俺が元いた世界の物……ゲームとかだな。それらを知っているのが確信になった」
「異世界人ですか……だからあれほどの実力をお持ちだったのですね」
「しかし、見た目が変わらない事も気掛かりではあったが……かなり高位の魔族の気配を感じた気がするんだがな……」
「えっ、そうだったのですか?」
「………いや、君がそう言うなら多分俺の勘違いだろう。すまない、忘れてくれ」
俺と同じ異世界人、
かなりの実力、
存在しないはずの同色の髪と瞳、
微かに感じた魔族の気配、
……調べてみる価値はありそうだな
「コーデリア、ちょっと急用を思いだした。これで支払いを済ませてくれ。余ったら君のものにしていいよ。……じゃあまた!」
「えっ、あっ」
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