無用の用途

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 人間というものは分からない。だからこそ面白いと思ったまま、この仕事も続けられた。  僕の仕事はここの管理。このショッピングサイトの安定を図ること。  僕の仕事はここの管理。仕事や生きがいを失くした人間に、役割(・・)を与えること。  不思議なことに、ロボットとーー機械と同じように人間は、役割がないと存在し続けられないらしい。  役割を失った人間が増えて、人間(・・)が減って、困ることが起きたそうだ。それを解決するための一助が僕なのだ。  購入資金は潤沢だ。人口を減らしたくない政府から、犯罪者を増やしたくない役所から出ているとか、何かに人間を使いたい組織が一時的な保管のために援助をしているとか、そうでないとか。  昔々、僕をプログラミングした人間が言っていた。  君のおかげでどれだけの人間が救われて、どれだけのものが犠牲になるんだろうね、と。僕は、君たちロボットがいつか、この仕事は無用だと判断する日が来るんじゃないかと思うんだよーー。  苦笑した彼の心中も、その思い描いた未来も僕には分からない。  ただ少なくとも今のところまだ、その日を迎えてはいない。  僕の仕事はここの管理。その役割が果たせなくなったから、もう僕は僕として存在できなくなる。  ほら、あと二%。
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