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「占いを残したいのはわかるけど、でもローラーできるのは今しかないんじゃない?全部ロラする余裕なんかないんだから。あ、でも霊能に狼がいるかもしれないなら、霊能ってテもあるのかなあ……」
意見がブレブレのイノシシ。占いには確実に狼がいるけど霊能にはいない。狼を少なくとも一匹いることが確定だし、三人消してうち人外が二匹なら実にお買い得だというのに。
「えっと、えっと、占いをロラするなら黒ストでいいんですかね?」
とんでもないことを言い出すのがゴリラである。ダメだこりゃ、と私は頭を抱えるしかない。占いロラ黒スト、というのは。占いを一人ずつ処刑していって、黒が出たらローラーをやめて残りの占い師を生かすという手法だが。それが有効なのは、真濃厚の霊能が一人だけCOしている状況に限られる。霊能結果が割るのが濃厚である状況で、それがどれほど無意味なのか何故気づかないのだろう。そもそも、占いに狼が二匹騙りに出ている可能性に何故行き着かないのか。
結局、誰も彼もぐだぐだで議論の収拾が全くつかない。あまりにも酷いので、ネズミが猫又COしてみんなに指示を出すことになった。この様子だと、ネズミはともかく他のメンバーは、この人狼ターミナルネオで起きている事件について気がついていないのかもしれなかった。あるいは初心者だらけというだけかもしれない。
幸いだったのは、猫又(一人しか出てこなかったし、ここで騙りが出たら人外全露出となる。猫又は初日犠牲者にもならないので、真と見ていいだろう)のネズミがまともであったということか。占いをロラしていって、霊能決め打ち進行にすると言ってくれた。これで暫くは、まともな進行が期待できる。
私は呆れつつも、ひとまず皆の意見をメモでまとめつつ、自分の白アピをする方法を考えるのだ。霊能は真証明が難しい。皆を説得できる材料は普段の発言と――内訳の説得力しかないのである。
何が何でも、このゲームで村陣営を負けさせるわけにはいかない。生き残らなければ、仁を救うことができなくなってしまうのだから。
***
【生存者】
ウサギ、カメ、ネコ、ゴリラ、ネズミ
【犠牲者】
ヘビ(初日犠牲者)→トラ→サル→イノシシ
【吊り】
ニワトリ→ライオン→イヌ
【占い師】
ニワトリ→ネコ白(吊り)
イヌ→ウサギ白→イノシシ白→ゴリラ白(吊り)
ライオン→トラ白→ゴリラ黒(吊り)
【霊能】
ウサギ(私&真)→ニワトリ黒→ライオン白→イヌ白
カメ→ニワトリ白→ライオン黒→イヌ黒
【猫又】
ネズミ
そして、現在はこういう状況である。
占いを全員処刑。五日目昼。残りの生存者は、ウサギ&カメ&ネコ&ゴリラ&ネズミの五人のみというわけだ。私ウサギとカメは霊能者をCOし、ネズミは猫又をCO。そして、ネコとゴリラは何のCOもしていないというわけである。
現時点で、狼二匹、もしくは狼一匹と狂人一匹は処刑できているはず。しかし、もし後者であった場合、まだ村には狼二匹が生き残っていることになってしまうのだ。
霊能決め打ちをしなければ、勝てない。
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