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とある街角。
そこそこ栄えたその街の話。
表通りには仕事や買い物、急ぐ足取り、散歩の親子、休み休み歩く老人と様々だ。
そんな表通りではなく、薄暗い裏通りから物語は始まる。
T「おい」
K「…?」
T「おい!」
K「俺か?」
声をかけられ、振り向く。そこには一回りガタイのでかいやつ。その顔も威嚇してる顔そのものだ。
T「お前だよ!」
K「なんかようか?」
T「お前誰の庭に入り込んでんだ?」
K「は?知らねーな」
この街にはよくあること、裏路地ではこの手の言い合いはよくある。いわいるナワバリ争いだ。どこどこ家の誰だとか、どこどこグループの誰とか。
T「知らねーじゃねーよ!」
K「知らねーもんは知らねーよ!」
徐々にヒートアップしていく声。その声は表通りにも届く。しかし、周りの人は気にしない。いや、ふとこちらを見る人もいるが、一瞥したあとは何も見なかったように去っていく。
T「それ以上入ってくるなよ!」
K「それは俺が決めることだ!」
体制を少し低くし、更に低い声で怒鳴り合う。
緊迫した両者は更に声を荒げていく。
T「おぉっ?!やんのか!容赦しねーぞ!」
K「上等だおらぁ!相手してやらぁ!」
ついに互いの距離を詰め、殴り合いが……!
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