ヒートアップ

とある街角。
そこそこ栄えたその街の話。
表通りには仕事や買い物、急ぐ足取り、散歩の親子、休み休み歩く老人と様々だ。
そんな表通りではなく、薄暗い裏通りから物語は始まる。

T「ニァ」
K「…？」

T「ニャァ！」
K「にゃ？」

声をかけられ、振り向く。そこには一回りガタイのでかいやつ。その顔も威嚇してる顔そのものだ。

T「フニャァ！」
K「にゃぁぉ？」

T「ニャァォォォ？」
K「にゃ、なぁぁぉぉ」

この街にはよくあること、裏路地ではこの手の言い合いはよくある。いわいるナワバリ争いだ。どこどこ家の誰だとか、どこどこグループの誰とか。

T「フニァオオォォォ…！」
K「にゃぁ…にぁおぉぉ…！」

徐々にヒートアップしていく声。その声は表通りにも届く。しかし、周りの人は気にしない。いや、ふとこちらを見る人もいるが、一瞥したあとは何も見なかったように去っていく。

T「ォォ…ニャァァォォオ…！」
K「にゃぁぉお…ぉぉおおぉ！」

体制を少し低くし、更に低い声で怒鳴り合う。
緊迫した両者は更に声を荒げていく。

T「シャァアッ？！ニャァァォ！ファオオ…！」
K「にゃわぉぉぉおぉ！にゃあぁぁああおお！」

ついに互いの距離を詰め、殴り合いが……！

に゛ゃあ゛あGN✴ぱ¥&*01/ぬm@_%+1ャ*:&02!!!

パンチパンチ！猫パンチパンチ！
噛み噛み！猫甘噛み！

休戦にらみ合い…にらみ合い…

女性「タマちゃーん？ご飯だよー」
タマ「ニャァァン！」

じいちゃん「黒助、喧嘩はやめなさい」
黒助「にゃ！にゃぁ」

タマと黒助の縄張り争いはまだまだ続く…