師が駆け回る紅白戦

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電子音が耳をつく、タバコ臭いゲームセンター。 ここは今や戦場。 クリスマス過ぎの寒さや申し訳程度の雪なんて、この熱気の前じゃ簡単に蒸発して消えるだろう。 その戦場で十数人が見守るド真ん中で、僕は6つのボタンと1本のレバーだけを使い、機械を挟んだ先にいる誰かと殴り合う。 カチャカチャと緩い音を立てるボタンを押すだけで、画面の中のキャラクター達は縦横無尽に宙を駆け、かっこいいモーションで敵を打ち倒す。 実況をしていたイイ声の主催者が声を上げて、そうしてやっと、今年の僕の最後の大会は終わったのだった。
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