Karte Ⅲ

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黒より白? 一体何の事だろう。 眉間に皺を寄せて怪訝な表情で芽維君へと視線を伸ばす、そんな私とは正反対に愉快気に口角を吊り上げた彼が、不意に私の背中を指先で撫でた。 ううん、背中と言うには語弊があるかもしれない。 正確には、ランジェリーのフック部分を撫でられた。 そこで漸く相手の言葉の意図を理解した私は、全身から火が吹くじゃないかと思うくらいに熱くなった。 黒より白って…。 それって……。 もしかしなくても……。 私の本日のだ。
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