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女の子
「ねえねえ、卵焼きと目玉焼きのどっちが好き?」
「う~ん」
(イヤイヤ俺も彼女出来て暦1か月ですよ?ここであっさりひっかかるほど野暮じゃない)
「スクランブルエッグという選択肢は?」
「何それ?」
(げ!まずい。まさか横文字苦手?)
「いや君の得意な方でいいんだけど」
「ハッキリしないなぁ」
(ぐ……難しい。良し切り返すぞ)
「実は固ゆでの茹で卵が一番!」
「それしか出来ないと……」
(やば!涙目!)
「というのは嘘でぇ……」
「嘘で?」
(なんだ彼女のこの期待に満ちた眼差しは?)
「シンプルに卵焼きっ」
(眉毛上がった!)
「と見せかけてぇ……」
(下がった、良しもらったぁ!!)
「君の愛情落とし込んだ目玉焼きが食べたいなぁ」
「嬉しいっ!やっぱりあたしの彼氏はあたしの気持ち解ってくれてる」
彼女の笑顔を漫喫しながら僕は思った。
(結局僕でも作れる一番簡単なもの選ばされてないかこれ?)
イヤそもそも今の会話になんか意味あったのかなあ。これが女の子なの?
やっぱり嬉しいんだか悲しいんだかわからない不思議な気分なんですが。
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