【短編】A night in a puzzle

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「悪くなる前に使っちゃわなきゃね」  どうして、この人はこんなに明るいんだろう。俺がこんなに、全てに戸惑ってるっていうのに。 「ほら、早く」  彼は俺の両肩をつかみ、俺を引き寄せながら仰向けに寝転がる。 「……して?」  耳元で囁かれた言葉がいやらしくて、どうにか持ち直していた俺の理性にヒビを入れる。  彼は、俺のことなんか何とも思っていないのに。いや、思っていないから、こんなことが出来るのかもしれない。  彼の首筋に、そっと唇を触れる。  朝まで。  朝までだけ。  きっともう、こんな夜は二度とないから。
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