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「悪くなる前に使っちゃわなきゃね」
どうして、この人はこんなに明るいんだろう。俺がこんなに、全てに戸惑ってるっていうのに。
「ほら、早く」
彼は俺の両肩をつかみ、俺を引き寄せながら仰向けに寝転がる。
「……して?」
耳元で囁かれた言葉がいやらしくて、どうにか持ち直していた俺の理性にヒビを入れる。
彼は、俺のことなんか何とも思っていないのに。いや、思っていないから、こんなことが出来るのかもしれない。
彼の首筋に、そっと唇を触れる。
朝まで。
朝までだけ。
きっともう、こんな夜は二度とないから。
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