4.進展したようです

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水音と共に、何かぬるっとしたものがそこを這って、変な声が出てしまった。 パッと口を手で押えて響くんを見る。 い、いい、い、今…今、この人…!! 「な、にして…」 「舐めた」 「舐めた。じゃない!!し、信じらんない!!!」 やっぱり舐めてた…!!! あまりのことに、本能的に再び逃げ出そうと暴れる。 いや、いやいやいやだって、ありえないよね?!!!人の首舐めてくるってどういう神経してるの?!! 「ほんと離して変態ぃ!!!」 「ここ響くんから静かにしたら」 「誰のせいだと思ってんの?!!!」 話が通じないとはまさにこのことかと、悪びれもない無表情を思いっきり睨む。 「普通!人の首を!!舐めたりしません!!!」 「知ってる。」 「さっき舐めたじゃん!!」 会話のキャッチボールができないのかこの人は?!! そう思っていたら、抜け出そうとしていた体がまたギュッとくっついて、息が、呼吸が耳のすぐそばで聞こえてきて。 「唯先輩だからいいの」 「良くな…っん!」 今度は耳にさっきと同じ感触が刺激になって走り抜けた。 「あー。やばい」 「っも、ほんとやめ…!!」 「試合後って、なんか昂る」 「たか…?!あ、っや!も、ばか…!!!」 じゅる、ちゅ、じぅ 卑猥な水音と耳を蹂躙する感触が、幾重にも重なって刺激してくる。 やだ、何、なんでこんなことになってるの…?!! 突然のことに戸惑い思うように体を動かせなくて、それを良いことに何度も執拗に舐め、時折吸ってくる谷崎くん。 「ぁ、あ…やだっ、離して……!」 「ごめん、ムリ」 「っん!」 じくじくと下腹部に熱が集まってくるような、変な感覚に襲われて戸惑う。 なに、変…こわい…! 何度か這った感触の後に、はぁ…。と悩ましそうに吐かれた息に脳が溶けるような錯覚が起こって、それに続くかのように 「あっ…!」 「わ、っと」 カクン。と、腰と足に力が入らなくなって、座り込みそうになったところを谷崎くんに支えられた。 う、嘘、腰抜けた…。 力が全く入らない。谷崎くんに捕まっていなかったら座り込んでいたであろう脱力感に谷崎くんも驚いていて。 耳を刺激していた熱も離れてそこには少し安心した。
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