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梛音の余韻を邪魔しないように、そして己の助平な欲求を受け流すために、憐は梛音に病院で先日検査した際に、四ノ宮医師から聞いた話しを梛音に報告しようと思いついた。
いつもなら、梛音も検査に同席するのだが、院の教授の補助を頼まれた為に断りきれなかったらしい。
照れ臭いのか、梛音には憐から伝えて欲しいと頼まれていたので、タイミングを見計らっていたのだ。
「あのな…お前にはこそばゆい話かもしれないが、和音さんと四ノ宮先生が一緒に暮らし始めたらしい、ぞ。それでな、そこに航さんに扮した海人さんも出入りしてるみたいでな、見かけた近隣の人を混乱に陥らせてるらしい。お前、今度会ったら注意しといた方がいいぞ!」
「へぇ、あの二人がね……。まぁ、心配の種のコブも取れた事だし、いいんじゃないか?」
親の恋愛話しなど嫌がるかと思ったが、存外梛音は嬉しそうだ。ん、しかし…。
「おい、こぶってのは誰の事だ?勿論、梛音自身の事だよな?まさか俺の事じゃあ有るまいな?」
「はぁ?両方ともだ。お前だって、色々面倒ごとを起こしてるだろう?」
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