ダンゴムシ

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俺たちは瓶一杯にダンゴムシを捕まえた。 どっちの方が多く取れたのだろう?瓶の大きさは多少違うけど数的にはだいたい同じぐらいに見えた。 夕方、寮に帰ると玄関先の庭でよしのちゃんがバッタやアリを観察しているようだ。 「よしのちゃん、こっちにおいで。たくさんダンゴムシ捕まえて来たよ」 「俺も。どっちのダンゴムシのほうが多いかなぁ〜」 よしのちゃんは嬉しそうに僕らの瓶に近づいてきたが瓶の中で蠢くダンゴムシを見るなり表情が変わり泣き出してしまった。 そして今日子さんの腰にしがみついて 「お兄さん達が気持ち悪いの持ってきた〜」とまた大泣きする。 今日子さんはよしのちゃんがダンゴムシを捕まえてと言ったとは知らず、「よしのを怖がらせないでください!」と怒らせてしまった。 僕らはとりあえずその場を収めるために頭を掻きながらも頭を下げるのだった。 今日子さんにしがみつき寮に戻るよしのちゃんはこちらを振り返り笑顔であっかんべーをした。 貧乏学生にお母さんは渡さないよ よしのはもっとお金持ちの男の人とお母さんが付き合えば良いのに、、と思うのだった。 おわり
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