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「ウォン!ウォン、ウォン!!」
突如、犬が吠え出したのだ。
広々とした駅構内に、その吠え声が反響する。
だがしかし、その男性は微塵も動ずることなくしゃがみ込んだ姿勢のまま、激しく首を縦に振る。
犬の訴えに賛同しているかのようだ。
行き交う人々が、あからさまに嫌悪の表情を向けるも。
犬だけに集中している。
その常軌を逸した素行に、戸惑いながらも星矢の脳内にある考えが浮かぶ。
も、もしかして……、本当に犬の言ってることがわかるんじゃあ……。
「お、おじさん、この犬何て言ってるの?」
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