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『うん♪
まぁこんなとこでしょ♪
後は、やった事を忘れない事♪
篁君はやればデキるんだから
頑張りなさい♪』
『はい♪』
飴と鞭を上手く使い分ける話術♪
寧ろ、此の先生に認められたいと、思って
いたのと、ほんの少しの思慕を抱いていた♪
中学の卒業式の日、椎名先生が卒業証書授
与式の最中、眞の名前を呼び上げた時、其の
声は少し涙声で、壇上に上がる眞を涙眼で見
つめていたのを覚えている♪
自分は椎名先生にとって、特別な生徒だっ
たのか、再会するまで、ずっと疑問に思って
いた♪
4年が経ち、二流ながらも浪人する事なく
大学へ入学した眞は、其の1年後、2年へと
進級して、大学生活2度目の梅雨を迎えて、
ゼミのない其の日、中学時代の担任・椎名碧
先生と運命的な再会を果たした♪
『たか…むら……くん!?』
『せ…せんせー……』
眞と元担任の椎名碧先生♪
2人して素っ頓狂な顔をして、意外な場
所での再会に、眞は驚きながらも心が躍っ
た♪中学を卒業して以来で、お互いの雰囲
気も変わったが、再会した元担任は紛れも
なく、ずっと思慕を抱いていた椎名碧先生
であった♪
『随分、背が伸びたんじゃ
ない♪
見上げるようになって♪』
『ええ、高校時代で6㎝伸び
ましたから♪』
『成長してるんだ♪
あたしなんて4つも歳とって、
すっかりオバサンになっちゃった
し♪』(汗)
『いえ、先生は変わってま
せんし、相変わらず綺麗で、
美人です♪』(笑)
『随分とお世辞を云えるよう
なったのね♪』
『いえ、お世辞じゃなく、
僕はずっと先生の事が好きで
した♪』
『えッ……
そ…そうだったの!?』
其の時、突然の豪雨で稲光もして、忽ち、
雷雨の午後となり、其の場を避難して2人は
雨宿り出来る場所を探した♪
『もぉ~ッ、雷雨なんて聞いて
ないし、服がびしょびしょ♪』(泣)
『先生、服乾かすとこ、行き
ませんか!?
此のままだと風邪曳くし♪』
『ど…何処へ?』
『あそこです♪』
突然の豪雨で着ていたシャツやジーンズは
べったりと肌に纏わり着き、スーツ姿の碧も
スーツの下のブラウスが透けて、下着の線が
くっきりと浮かんでいた♪
其の姿に挑発されたかは分からないが、眞が
あそこと指差した場所は、怪しげなネオン輝く
一軒のラブホテルであった♪
『ダメよ、教師と教え子がホテル
入るなんて♪
誰かに見られたらどうするの?』
『見てる人なんて居ませんよ♪
車も走ってないし、其れにもぉ
教師と生徒では有りません♪
1人の男と女です♪』
『其れでもダメッ♪
ホテルなんか入って、何も無い
なんてあり得ないでしょ♪』
『じゃあ、此のまま雨に濡れて
風邪曳いて、肺炎にでもなれって
事ですか?』
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