第1話

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第1話

「先輩の命を僕にください」  えーっと、俺はなんて答えたらいいの? 目の前にいるのは俺よりはるかに背が高い男。 そして手には鈍く光るナイフがあって、まさにそれを俺に向けているのだ。 「ちょっちょっっっと待て!この状況あれだ!ドッキリだろ?うんうん。俺は騙されないからな!そのナイフも偽物だろ」 ふーっ危ない危ない。後輩の間で流行ってる遊びだろ?そして後輩にターゲットにされた可哀想な俺。 「先輩が好きなんです!」 「・・・・・はぁ?」 「だから死んでください!」 「だーかーらー意味わからん!!」 ドッキリはもういいんで。 「そのままの意味です。僕、先輩のことが好きすぎて!でもいつも先輩は誰かといて、僕がいるのに他のやつを見る。先輩の目に他のやつが映るなんて許せない!他のやつの名前を呼ぶその口を塞いでしまいたい。先輩の髪の毛一つ一つが、細胞の一つ一つが僕のものにしたい!だから死んでください」   あー、OK。理解した。 こいつヤンデレストーカーだ。
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