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第9話
梅雨のじめじめとした空気と厚い雲が空を覆っていて昼間なのに薄暗い教室では、昼休みを過ごす生徒達の賑やかな声が響いていた。
「ねぇねぇポチ。これはなに?」
「坂本っち知らねーの?これはポテトサラダだよ」
「知ってるし。吉永には聞いてない」
「じゃあこれは?」
「これは煮物!」
「俺も俺も!これめっちゃ旨いな」
「吉永うるさい!そしてモジャモジャもうるさい!僕はポチに聞いてるの」
「モジャモジャ言うな!俺も三笠と話したいんだよ」
「三笠君美味しいよ」
あーうるさい。俺の周りには坂本君と敦と充と山田君がいて、俺が作った弁当を皆で食べている。
昨日食堂でやらかしたからちょっとした反省を込めて作ったんだ。
あのあと食堂が色々とヤバイことになっていたと敦から聞いたときはこの場から消えてなくなりたかったな。
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