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僕は涙目で狼狽する花純さんをジッと見つめ直した。
僕の知っている彼女は、女神なんかじゃない。
「俺も。言いますね、変な事」
「……あ、はい」
「花純さんは。ハタチの専門学生ですよね? 漫画学科の、二年A組」
「えっ!!」
「お酒が好きで、大飯食らいで、恋愛の事となったら情緒不安定になってやけ酒もやけ食いもしてしまう。
おまけに、幽霊とはいえ、他人の男の子がいるのにその場で着替えようとするし、漫画の事となったら食事にも頓着がない」
「………っ!? れ、」
「夢見がちで、運命の赤い糸とか信じてて。漫画を描いている時はノリノリ、コマ割りは確か……、ミリぺんより、カラス口。でしたよね?」
「れ、蓮くん……??」
頬を赤らめながらも、彼女の額が徐々に青ざめていくのが見て取れた。
僕の知っている花純さんは、変人だ。奇人変人。
「子供らしくなくて、当然です。だって俺は、高校生なんだから」
「……っ!?」
花純さんは両手で顔を覆い、「ウソ」と呟いた。
「ゴウ、くん??」
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