それからの日々.彼女との仲は良好だ

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 花純さんは僕が"ゴウくん"として存在した期間があったせいか、時々僕を可愛がるような節があり、行動も大胆になる。  僕が負けじとそれに反発するので、彼女は諦めて僕に合わせてくれる。 「これなんだけど、どうかな?」  トレーの上を食べ尽くし、僕は花純さんから受け取った"ネーム"というものを読ませてもらった。  漫画を描く際に通る手順で、原稿用紙に描くものの下絵だと僕は理解した。  A4サイズの紙束をペラペラと捲り、彼女が描いた漫画を読ませて貰う。  彼女は僕がした臨死体験をネタに、天使までもが出てくる漫画を描いていた。 「この天使……、相手役の男の子より美化されてない?」  率直に思った事を質問すると、彼女は「うふふ」と笑い、「天使さまは特別なのよ?」と彼女の理論を展開させる。  僕はあの夜に出会った、若干怠け気味の天使を思い出し、作り笑いをする。 「……うん、でも良いと思う。面白いよ」  ネームからストーリーの内容を把握して答えると、花純さんは嬉しそうにニヘラッと笑った。  あ。この笑顔……久しぶり。 「本当? 良かったぁ。これで原稿に入れるわぁ」
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