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レベルテストを受ける
大学側はクラス分けをするために、生徒のレベルを知っておかなければなりません。
レベルに合ったクラスに入らないと、韓国語の能力ものびないからです。
レベルテストは生徒達一人一人の韓国語のレベルがどの程度なのか、そして何級に入学させればいいのかを知るために行うテストです。
なのでテストが全然できなくてもかまわないのですが——まったく韓国語ができない人達のためのクラスもあります——そうは言ってもテストを受けたときは、つい必死になってしまいました。
でも、受けるときだけです。
留学準備やら後任者に仕事のひき継ぎやらで忙しくて、ほとんど試験勉強をしませんでした(笑)
いいわけになってしまいましたが、レベルテストがどれくらいできたかというと、問題数も多くて全部はうめられなかったし、わからない単語も多かったし、一言で言えばさんざんでした……
独学をしていた頃の私の勉強法は、NHKの「テレビでハングル講座」を毎年見ることと、書店で初級の文法テキストを買ってノートにわかりやすくまとめること、会話フレーズ集についているCDをiPodに入れて、通退勤のときに聞くことでした。
会話フレーズ集のCDがたまたま韓国語だけで(テキストによっては日本語訳も収録されているCDもあります)、テキストの日本語訳を読まずにどこまで理解できるようになるのかが目標でした。
最初はまったくちんぷんかんぷんでした……
どこが主語でどこが助詞でどこが述語なのかも判断できないくらい!
ところが留学から帰ってくると、留学する前はわからないフレーズがかなりあったのに、ほとんど聞き取れて理解できるようになりました!
そのときはすごくうれしかったです。
働きながら独学で外国語を習得することはむずかしいです……
頭がいい人なら苦労しなくてよいのでしょうが……
韓国語を勉強し始めたとき社内で異動があって、新しい仕事を覚えなくてはならなくて、けっきょく韓国語の勉強は後まわし。
働きながら資格を取るため勉強している人達が、本当に偉い!と思います。
下見をしていたので、迷うことなく言語教育院へ。
春学期に入学する生徒達は、大きめの教室に集まります。
時間までの間、まわりを見まわすと、圧倒的に女性が多い!
しかも若い!
日本語が聞こえてくるところをみると、この教室には日本人留学生達が集められたみたいです。
試験官の先生の注意事項を聞き、問題用紙がくばられ、それを見た私はびっくりしました。
思ったより問題数が多い!
定められた時間で全問とける人がいるのか?というほど多いんです。
これはレベルテストにかぎったことではありません。
大学の中間テスト、期末テスト、TOPICも試験時間のわりに問題が多いんです。
なので試験を受けるとき、私はいつも全速力で短距離走を走っている気分でした。
レベルテストの構成はというと、おおざっぱにいって最初のほうは語彙問題。
中頃は長文の問題。
最後は作文でした。
作文は一〜二行しか書けませんでした……
長文の問題をとくときはあせります。
時間が迫っている後半に、一文ずつ読みといて、さらに問題文も一文ずつ読みといて、どれが当てはまっているか考えなければならない。
作文はテーマが決まっているので、テーマにそった内容を考えなければならないし、単語も知っていなければなりません。
そしてですが!
レベルテストには面接があります!
一番苦手な会話のテスト!!!
韓国人の先生と一対一で韓国語のみで会話をする。
一般の外国人と話すのでさえ緊張するのに、韓国語の先生と!
おそるおそる小さな教室に入っていくと、先生が一人で待っていました。
私の面接官は、明るい感じできれいな若い女の先生でした。
最初のうちは先生は簡単な文法と単語で話してくれますが、これに答えられると、だんだんむずかしくなります。
最初は何歳ですか?とか、好きな韓国料理はなんですか?とか、単語さえ知っていれば答えられる質問だけだったのですが、後のほうは私が理解できなかったので、どんな質問をされたか、まったく覚えていません……
先生が言っている意味がわかっても、私の単語能力がなくて答えられなかったり、先生が使う単語がむずかしくて理解できなかったり、実際の時間はそんなにかかってなかったかもしれないのですが、すごく長く感じました……
私が日本人で北海道からきたことを知ると、先生は日本の映画の話をしてくれたのですが。
しかも明るくさわやかに、
「お元気ですかー?」
と、モノマネもしてくれたのですが、私はその映画を見たことがないんです。
韓国のドラマを見ていると俳優さん達がよくそのセリフを言うので、韓国にくわしい同僚に聞いてみたことがあるんですが、『Love Letter』という映画のセリフなのだそうです。
日本ではそんなにヒットしたのかな……?という感じですが(ヒットしたけど私が知らないだけかもしれません)、アジア圏では非常に人気が高かったようです。
その映画の舞台が北海道だったので、先生は共通の話題だと思ってくれたのかもしれませんが、見たことがなくて先生のテンションに合わせられなくて、あのときは申しわけなかったと思います……
本気で外国語を習おうとする前までは、会話のテストの秘訣というものをまったく知らなかったし、考えもしなかったのですが、文法を使えば使うほど、教科書に出てくる単語を使えば使うほど、点数がよくなります。
もちろん会話のテストなので、自然な会話のやりとりも重要です。
今でも私はつい単語だけで答えてしまうのですが、それでは会話とみなされません。
主語述語、結果にいたるまでの経過や、行動に対しての理由づけも話せるようになってこそ会話が成立します。
そこまで外国語でペラペラ話せるようになれば、留学なんて必要ないんですけどね……
すっごく緊張しましたが、全然答えられなかったのですが、先生がなにを話しているのかが思ったよりわかったので、独学の成果もあったんだなと思いました。
補足です。
試験結果は教えてもらえません。
なのでさんざんだったテストがどれだけ点数を取れたのか、今でも不明です。
建国大学の正門
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