守ってダーリン！ ☆番外編「ウェディングパーティ－」☆

ウェディングパーティー

新年度が始まって１か月。

ゴールデンウィーク真っ只中の街は、にぎやかな雰囲気に包まれていた。

最近、情報誌に取り上げてもらった「７ luxe」は、この書き入れ時、カップルやファミリー向けにデザートのシェアセットを期間限定メニューに取り入れている。

ゴールデンウィークといえど中日である平日の今日は、休日を楽しむお客さんと、サラリーマンやOLの姿が店の中に入り混じる。

近隣に勤める常連のお客さんが、新人と思しき後輩を連れてきてくれる様子を見ていると、新入社員の初々しさに微笑ましさを感じると同時に、お客さんの輪が広がっていくことに嬉しさを感じてしまう。

店には、今年大学に入ったばかりの男の子がキッチンスタッフとして新たに加わり、来月からは、玲奈も龍一くんを保育園に預けてパートで復活する予定。

そして私は、４月から、正社員として気持ち新たに新年度のスタートを切った。

結婚したならパートのままがいいのでは、と悩んだりもしたけれど、直くんが「家事は適当でいいから、里佳がやりたいならやれば」と言ってくれたので、私はありがたく正社員の話を受けることにしたのだった。

そのため、出勤日の午前中はほぼ毎回スコーンを焼いているのだけれど、うれしいことにお客さんの評判も上々で、やりがいを感じる毎日だ。