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「・・・抱きにくいな」
「え?」
「なんか硬い。ドレスも、やたらふわふわしてるし」
「そりゃあコルセットしてますし・・・。ドレスも、華やかに作ってもらったので・・・」
突然訴えられた不服に戸惑いながら、背中越しの彼に答える。
すると彼は考えるような間をおいて、突然むくっと起き上がった。
そして。
「きゃっ・・・!」
直くんは、私の腕をつかんでそのままベッドから引き起こす。
強い力につられ、フラリとよろけた私のことを、彼は自分の胸に抱き留めた。
「ここで脱いで」
「えっ?」
耳元で囁かれ、私は思わず聞き返す。
けれどそれは気にも留めず、彼は有無を言わせない勢いでドレスのファスナーに手をかけた。
するりと脱がされた空色のドレス。
コルセットの金具が解かれると、着衣を全て奪われた。
(・・・!!)
立ったまま一糸まとわぬ姿になった私は、すばやく布団に潜りこむ。
そこから顔だけを出すと、羞恥と抗議で彼を見上げた。
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