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「よ、酔ってるでしょ直くん・・・!!」
「・・・ああ、酔ってるな。悪いけど、諦めろ」
「!?」
(な、何を諦めるの・・・!?)
艶っぽい瞳で近づくと、彼は私にキスをする。
ドキドキと固まる私の手から毛布が奪われ、ジャケットを脱いだ彼の身体が重なった。
絡み合う視線。
身体中が上気する私に、彼は再び、何度も唇を合わせていく。
熱っぽく深まるキスに、思考は徐々に、甘いものへと導かれた。
「・・・直く・・・ん・・・」
しっかりとつかまれた両腕が、私の動きに制御をかける。
首筋に触れた唇が胸元へ辿り着くと、彼の指先が腹部から滑り降りていった。
漏れる吐息。
彼の指が、私をたちまちとろけさせる。
与えられる感覚が、私の全身を駆け抜けた。
息が上がる。
何度も声を漏らしては、手放しそうになる理性を私は追いかけようとするけれど。
(でも、もう・・・)
止まらない感覚が、思考の縄を解いてしまった。
たまらず彼を求めると、ご褒美のようなキスをくれる。
「・・・やっぱり、里佳はかわいいな」
そう言っていつもの甘い顔を見せた彼は、もう一度私にキスをした。
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