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翌日。
ゆっくりと朝を迎えた私と直くんは、ホテル内のレストランでオムレツとパンケーキを頬張っていた。
(よかった。ブランチに変更しておいて)
確実に、早起きは出来ないと判断していた私たち。
オプションサービスを利用して、朝食はブランチに変更するよう、事前に頼んでおいたのだ。
(中途半端な時間だし・・・。空いてるから、なんだかゆっくり過ごせるな)
南国風の、開放的なレストラン。
窓際の席から見える景色は、初夏を迎えたような気持ちよさだ。
「なんか・・・昨日が結婚式だったなんて、嘘みたいですね」
「そうだな・・・。なんか、やりきった感はあるけど」
「ふふっ。ほんとに、夢みたいな時間だったな」
(緊張したけど・・・振り返ると、あっという間に終わっちゃった気がする)
晴れ渡った外の風景を眺めながら、私たちは昨日の話で盛り上がる。
「そういえば・・・岡本さんと千穂ちゃん、あれからどうなったんでしょうね。ちゃんとデートに誘えたのかな」
「・・・どうだろうな・・・。あの様子だと、彼女も満更じゃない感じだったけど」
考えるように呟くと、彼は「はー」と大きくため息をつく。
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