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懐かしい夢を見た。
小さな少女が二人、庭で遊んでいる。
一人は私、もう一人はお隣のマオちゃん。
マオちゃんも私も兄弟がいなくて、少しだけ早く生まれた私はマオちゃんを本当の妹のように可愛がっていて。
マオちゃんもまたそんな私の跡をいつもついてきてた。
お互いに母親に習ったばかりのシロツメクサの花冠を編み合って。
まだ器用ではない小さな手が編んだ、少しボロボロの花冠をお互いの頭に載せ合って微笑み合う。
「マオちゃん、とっても可愛いよ」
幼くてもわかる色白のキレイな顔立ちはマオちゃんママによく似てとても可愛い。
「メイちゃんの方が可愛いよ、お姫様みたい」
微笑んでヨシヨシしてくれるのは嫌味ではなく本気そうだけど。
こんなキレイな子の横にいると気付くのは。
「あたし、マオちゃんの顔に生まれたかった」
シロツメクサの冠を被った小さなプリンセス。
その頃読んでいた童話のお姫様の姿にマオちゃんは似ていると思ってた。
「ええ？！メイちゃんはラプンツェルみたいでとってもキレイなのに」
「ありがとう」
マオちゃん、それは髪の毛だけでしょう？
納得はできなくてもちゃんとお礼を言う。
ママが褒められたらお礼を言うのよって言ってたから。
私の長い茶色がかった髪をマオちゃんはいつもキレイだねって言ってくれた。
それはきっとマオちゃんのふわふわな天パの髪の毛はマッシュルームカットにされていて。
伸ばして貰えないからではないだろうか。
きっと長ければもっともっと可愛いのにといつも思っていた。
でも今日だけはマオちゃんとお揃いの冠をつけていたら何となく2人ともお姫様な気分で嬉しくて。
目を細めて笑う私にマオちゃんも笑ってくれたから。
何だかとっても幸せな気分だった。
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