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「私ねぇ、浮気されちゃったの」ポツリと言った桜井さんは既に相当飲んでいた。話の全貌は、遠距離恋愛をしていた彼氏が浮気をしていて別れ話を持ち出してきたとの事だ。僕は何と言えば良いのか分からずあたふたしていると。「はあ、死んじゃったら楽になるのかなぁ」溜め息と共に呟いた。死ぬ。僕はその言葉を聞いて反射的に「桜井さん!冗談でも死ぬなんて言っちゃいけないですよ」と諭した。酔っ払った桜井さんを部屋に届けた後、考えてみた。桜井さん、いつも明るいのに今日はあそこまで落ち込んでた。相当ショックだったんだ。あの皆に平等に優しくて、活発で、美しい桜井さんを裏切るなんて。 次の日、僕は旅に出た。桜井さんを裏切った男を殺すため。飲みの席で顔と居場所は分かった。後は実行するだけ。男の居る仙台に旅に出て、一週間程で男を殺して帰ってくると 桜井さんは、死んでいた。
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